2024/12/04
アロマセラピストは、香りを通して心身を癒し、人々の生活に寄り添う魅力的な職業です。
自身がアロマテラピーを受けて、ストレスから解放されたり、暗闇から光を見出した経験をしたり、自己成長を助けられたりしたことがある方は少なくありません。
そのような経験が、「私も人を癒やせたらいいな」という思いを育てるきっかけになることもあります。
しかし、自分が本当にアロマセラピストに向いているのか、という不安を抱くこともあります。
このブログでは、アロマセラピストに向く人の特徴や適性を徹底的に分析し、あなたの不安が解消され、アロマセラピストとしての道がより明確になることを願っています。
アロマテラピーを選ぶ人は、豊かな感受性を持ち、繊細な心の持ち主である場合が多いです。
周囲の環境に敏感なため、心地よい香りに深く心が揺さぶられやすい一方で、現代社会の刺激に疲れてしまい、ストレスを感じやすいという側面も持ち合わせています。
スクールの体験レッスンでもっと詳しくお話いたします。
ストレスを感じやすく、それをコントロールできるようになった人が、アロマセラピストに向いています。
アロマスクールラシエスタには、ストレスを抱えている方が多く来られますが、ここで学び、ストレスコントロールをマスターした卒業生が、多く活躍しています。
なぜなら、ストレスを経験したからこそ、他人の痛みを理解し、共感できる深い感性を育むことができるからです。ストレスに鈍感な人よりも、ストレスを自覚し、それを乗り越えようとする経験が、アロマセラピストとしての幅広い知識と技術、そして共感力を養う上で不可欠なのです。
これを育むには訓練が必要です。
コミュニケーション能力は、アロマセラピストにとって不可欠なスキルです。
しかし、単に話好きなだけでは不十分です。
真のコミュニケーション能力とは、相手の気持ちに共感し、その立場や状況を理解した上で、言葉を選んで話すことです。
また、お互いが心地よく過ごせるような環境作りも重要です。
誤解されがちですが、コミュニケーション能力が高い人は、必ずしも話好きとは限りません。むしろ、相手の話をじっくりと聞き、適切なタイミングで言葉をかけることができる人が、より優れたコミュニケーション能力を持っていると言えるでしょう。
一方、マシンガントークのように、一方的に話をしてしまう人は、アロマセラピストには向きません。
お客様の気持ちに寄り添うためには、相手の話を遮らずに最後まで聞き、共感することが求められます。
アロマセラピストは、お客様の心身に癒しを提供する専門家です。そのためには、お客様との信頼関係を築くことが不可欠です。
お客様を深く理解し、その人に合ったケアを提供するためには、単に人が好きというだけでなく、お客様の気持ちを尊重し、共感できることが重要です。
お客様を分析し、自分の考えを押し付けるような態度は、お客様を不快にさせてしまいます。アロマセラピストは、お客様の話をじっくりと聞き、その言葉に耳を傾ける姿勢が求められます。
自然を愛でるように、お客様一人ひとりを大切にし、その人らしさを尊重できる人が、より良いアロマセラピストになれるでしょう。
自然を愛する方は、自然の摂理を深く理解している方が多いでしょう。
自然界では、私たちの思い通りに事が進むとは限りません。たとえば、一生懸命育てた作物が、突然の天候の変化によってダメになってしまうことがあります。
このような経験を通して、私たちは『努力が必ず報われる』とは限らないことを学びます。時には、予想外の出来事が起こり、私たちの計画が狂ってしまうこともあるのです。
しかし、自然を愛する人は、そのような状況でも、焦らずに物事を見つめることができます。なぜなら、自然の摂理は、私たち人間の力ではコントロールできないものだからです。
大切なのは、結果に一喜一憂するのではなく、その出来事から何を学び、次にどう活かしていくか、という視点を持つことです。
あなたの施術や言葉を通して、『心や体が軽くなった』と喜んでいただけるお客様が増えるでしょう。それは、アロマセラピストとして、これ以上の喜びはありません。
アロマセラピストは、精油や植物油といった、自然が私たちに与えてくれた貴重な贈り物を使って、お客様の心と体を癒します。自然の恵みを生かすためには、自然の摂理を深く理解し、敬意を払うことが大切です。
自然は、私たちに多くのことを教えてくれます。たとえば、植物は、厳しい環境の中でもたくましく生き、周囲を潤し、私たちに癒しを与えてくれます。自然の力強さや優しさに触れることで、私たちは自分自身を見つめ直し、心のバランスを取り戻すことができるのです。
また、薬に頼らず、自然の食べ物で体を作っていくことを実践することはとても勉強になります。
自然の力を信じて、まずは生活習慣の見直しやアロマセラピーなどの自然療法を試したいという気持ちがない方は、アロマセラピストという仕事に向いていないかもしれません。
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アロマセラピストになるには、アロマテラピーの基本を学ぶことが必要なのは言うまでもありません。
基本とは、
などです。
これらは、アロマスクールに通えばだいたいのことは教えてくれます。
しかし、これ以外にもっと大切な要素があります。
それが、以下の8つです。
これらなくしては、一流のアロマセラピストにはなれません。
最近では、アロマセラピストの定義が非常に曖昧になってきています。
アロマセラピストの明確な定義がないと、これらの8つの要素が必要かどうかを判断することすら難しくなってしまいます。
厚生労働省の職業情報提供サイトには、
アロマセラピストとは、
「美と健康の維持・増進を目的に、精油(植物精油)の専門知識に基づき顧客に精油をブレンドしたアロマオイルを使ってトリートメントを行う。
アロマセラピー(アロマテラピー)は、植物から抽出した香り成分である精油(エッセンシャルオイル)を用いて心身を整え、健康や美容に役立てていくものである。精油を拡散して香りを楽しむことで、心と身体のバランスを整える芳香浴法、精油を入れた湯に全身又は一部を浸ける沐浴法、精油成分を鼻や口から吸入することで、呼吸器系の不調を緩和する吸入法、顔に精油成分を含んだ蒸気をあてることにより、血行を促進し、皮膚に潤いを与えるフェイシャルスチーム、湯(又は水)で温めた(又は冷やした)タオルなどの布を、身体の一部にあてる湿布法、精油を希釈したトリートメントオイルを身体や顔に塗布するトリートメント法などの様々な利用法を用いる。
アロマセラピストは精油がもたらす心地よい香りと特性を用いて顧客の休養の質を高め、健康づくりを助ける。同時に行き届いたサービスも重要となる。アロマセラピーについて専門知識に基づく説明や助言とともに顧客が安心して施術を受けられる接客を行う。また、サロン内の清潔感を保ち、タオル、シーツ、室内の備品等を整える。リラックスして施術を受けてもらうためのBGMの選定などにも気を配る。予約の電話応対、会計処理等事務作業を行う場合も多い。」
≫引用 https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/420
と出ています。
人生100年時代と言われるようになり、50歳、60歳では、まだまだ美しさ若さを求めます。
健康の秘訣は見た目にも現れますから当然です。
ですから、現在はもとより今後も健康産業はさらに発展していきます。
そのような中で、アロマセラピストは注目される職業の一つです。
ですが、アロマテラピーは海外では医療に使われるほどのものですので、安易な気持ちで取り扱うことはできません。
最近、アロマテラピーの知識がない人が既製品の香り付きマッサージオイルを使ってマッサージを行うことが増えているため、定義が曖昧になっているのが現状です。
これは非常に危険なことです。
私自身もそのようなオイルマッサージを取り扱うリラクゼーションマッサージ店を数年経営したことがありましたが、知識のないスタッフに取り扱いを任せるのは非常に危険だと感じ、店を締めました。
先述したように、アロマテラピーの基礎とは、精油の効能や解剖生理学などのことです。
アロマテラピー検定が広く知れ渡るようになり、1級を受けた方も多いでしょう。
基礎の一部が詰め込まれています。
独学でも十分受かる内容です。
しかし、1級合格だけではアロマセラピストにはなれません。
また、さらにインストラクターコースやアロマセラピストコースなどに進んだ方が、皆アロマセラピストになれるかというとほとんどなれません。
それは、アロマテラピーを学ぶほかに必要な8つのスキルを学ばないからです。
理性、感性、表現力、傾聴力、整理力、洞察力、探求心、自然愛
これらが揃って、はじめて一流のアロマセラピストになれるのです。
これらを習得するには、一朝一夕にはいきません。
私が良く使う表現に、「感性でお話ししながらも、頭の中にはエクセルが入っているように」と言います。
共感しながら、しっかりクライアントを洞察し、データに当てはめて見ていくことが必要とされます。
そして、クライアントの思考を迷子にさせないような表現力。
さらに、植物の偉大な力を借りるという、自然への敬愛。
25年以上この仕事をしてきて、なんというか、宇宙そのものを感じて考える心が必要な感じがします。
こういうことをお話しすると、たいていの人は「私には無理」とおっしゃいます。
当然です。
私も、今振り返ればそのようなことを日々のクライアントとの施術の中から学びとったということです。
ただ、これら8つのことをいつも考えてクライアントと接することが大事です。
一流のアロマセラピストは、クライアントに感動を提供します。
その感動を生み出すためには、8つのスキルが必要です。
現在では、クライアントの方がアロマテラピーに詳しい場合もあり、1級保持者であることもあります。
そのため、アロマテラピーに加えて、心理学やカウンセリング、その他の技術も学ぶ必要があります。
詳しい内容は、体験レッスンでお尋ねください。
26年のアロマセラピストとしてのキャリア、また、アロマセラピスト育成の経験からつらつらと書いてきました。
これらを読むと、「あ~、やはり難しいかも、私には無理」と思った方も多いでしょう。
先ほど述べたように、これらを意識して生活することが大事なだけです。
なぜか、アロマセラピストを目指す方は、とてもまじめで完璧主義な人が多い。
「全てを習得してからでないと、アロマセラピストデビューはできない!」と勘違いされないように、この章では、アロマセラピストになるための具体的な勉強法をお伝えします。
まず第一に、アロマテラピーの基礎をしっかり学ぶことが重要です。
アロマスクールでの学習や独学、さらにはオンラインスクールで学ぶ方法も増えています。
どの方法で選ぶにせよ、学びを始めることが肝心です。
ただし、明確な目標を持って学ぶことが重要です。「アロマセラピストになる!」という宣言をすることで、学びの質が変わります。
趣味として学ぶのと、職業として学ぶのとでは、同じ内容でも理解力や発見力、そして講師の情熱にも違いが出てきます。
アロマセラピストとして人を癒すことを目指すならば、疑問が出てきたときにすぐに講師に質問できる環境で学ぶことをおすすめします。
プロフェッショナルになるためには、ただ受け身で授業を聞くだけでは不十分です。
積極的に理解しようとする姿勢が求められます。
アロマテラピーの学びは、自然を学ぶことにも通じます。この分野は非常に奥深く、いくら学んでも尽きることのない学問です。
アロマテラピーを自分のものにするには、実践しながら学ぶことです。
いろいろなクラフトが作れるのがアロマテラピーの魅力。一つの精油を習ったら、徹底的に使ってみる。自分の体を実験台として、使ってはそのビフォーアフターを記す。その繰り返しが、一番大事です。
なぜなら、私たちの体は毎日変化しています。
様々な外的要因と、生理やストレスなどの内的要因によって毎日違います。
さらに、精油には様々な効能効果があります。
たとえば、ペパーミントの精油を今日使ったら、●●だった。でも、先週使ったときはこういう感じだったね。
そういえば、今日は蒸し暑い。先週はカラッと晴れていた。
今日は生理も始まったし。
このように、記載していくのです。
また、精油は1種類だけ使うことは稀なので、数種類のブレンドの敵数バランスによっても効果が違います。
それをつぶさに観察しましょう。
体験レッスンでは数々の事例をお話しします。
ビフォーアフターを書くには、自分の体を観察することが欠かせません。
毎日、心と体の声を日記のように書きましょう。
自分のことがわかると、人のこともわかるようになります。
これがアロマセラピストにとっての大切なレッスンです。
これらのことは、アロマテラピーの基礎を学びながら同時にできる勉強です。
本を読むことはとても大切です。
メンタル障害を抱えてくるクライアントは多いですので、心理学やカウンセリングの本、またスピリチュアルの本も役に立つこともあります。
最近私が読んだ本でおすすめは「メンタルマネジメント大全」ジェリースミス著(河出書房新社)
他に、睡眠に関すること、健康に関する本や雑誌は積極的に読みましょう。
その他には、自己啓発本や禅や仏教の本などに、クライアントを励ますピンポイントの言葉を発見することも。
本を読むと人の心がわかりやすくなります。
できれば、音読をおすすめします。
深く理解するには、音読もしくは、何度も何度も読むことです。
反対に、本を読まないと、コミュニケーションが一方通行になります。
積極的に本を読みましょう。
勉強するには体力が必要です。
たいていの人は、働きながら勉強します。
体力がなくて、勉強を諦めてしまう人はかなりの数です。
さらに、アロマセラピストになるとマッサージを施すこすのである程度の体力は必要です。
アロマテラピーマッサージは、他のマッサージに比べてセラピストの体の負担は軽いほうです。
それでも、立ち仕事ですので、体力は必要でしょう。
私の場合は、アロマセラピストの仕事をしながら体力を付けていきました。
頭だけでわかったつもりは、アロマセラピストとして花開きません。
会話も練習します。
1人ロープレをノートで行うと、クライアントの気持ちがとても深く理解できます。
たとえば、今日、誰かとおしゃべりしたら、その内容を脚本に起こすように書きます。
書いていると、
「もしかして、別の言葉を使ったら反応が違ったかも」ということが発見できます。
これを繰り返すと、言葉による癒し力が身につきます。
アロマセラピストに向いている人と向かない人について、私の経験からお伝えしました。
一般的なこととずいぶん違うと驚かれた方もいらっしゃるでしょう。
私の学んだ時代からすると、実に多くの人がアロマテラピーを学んでいます。
アロマテラピーの基礎を学ぶのは、誰でもできます。
しかしながら、この記事に書いたその他の資質や学びがないと、アロマセラピストとしてやっていくのは難しいでしょう。
もちろん、今できなくてもよいのです。
ただ、いつも学びの姿勢が肝心です。
感性を学ぶことは、経験をしないと学べません。
その両方がアロマセラピストには必要です。
「アロマセラピストになってたくさん人をいやしてあげたい!」
そう思われるなら、勉強してください。
あなたがアロマセラピストになりたいと思ったということは、学べば必ず身につく資質を持っているということです。
応援します!
頑張って!
アロマスクールの体験レッスンに参加してみませんか?
きっと素敵な発見がありますよ。
~この記事を書いた人~
白鳥志津子
アロマテラピー専門家、自然療法家、リフレクソロジスト、カウンセラー、睡眠アドバイザー、不登校セラピスト
1998年に自身のアロマテラピーサロンラシエスタを開業し、翌年アロマテラピーの専門家を育てるアロマテラピースクールを開校。
多くのアロマセラピストを育てるとともに、第一線でクライアントのセラピーにあたる。
ストレスマネジメントを提唱し、アロマテラピーにとどまらず、食事や睡眠、運動の重要性を説いています。
ブログでは、実践的なストレス解消法やリラクゼーションテクニックに加えて、健康的な食事のアイデアや睡眠の改善方法、効果的な運動プログラムについても積極的に情報発信しています。
幅広い視点からのアプローチで、読者の心と体の健康をサポートするための具体的なアドバイスやヒントを提供しています。
2024/12/03
最近、お子さんが朝起きられず、学校に行けない日が続いていませんか?
血圧との関係から梅雨時期に起立性調節障害を発症しやすいものです。起立性調節障害(OD)は、多くの子どもたちに影響を及ぼし、不登校の一因となることがあります。
現在、10人に一人の割合で起立性調節障害に悩んでいるお子さんがいらっしゃいます。
このブログでは、起立性調節障害と不登校の関連性について詳しく説明し、アロマテラピーを用いた心と体のケア方法をご紹介します。
お子さんが元気に学校生活を送れるように、アロマテラピーがどのように役立つかを一緒に学んでいきましょう。
1DAY講座もどうぞご利用ください。
不登校や起立性調節障害(OD)は、現代の子どもたちが直面する大きな問題です。
実は、私は現代っ子ではありませんが、中学時代からこの問題に苦しんでいました。当時、親からは「怠けている」と見られてしまい、非常に辛い思いをしました。ストレスや起立性調節障害という言葉がまだ一般的ではなかったため、医者に行っても原因がわからず、単なる怠け者というレッテルを貼られてしまっていたのです。
この経験は、成人してからの性格形成にも大きな影響を与え、長い間苦しむことになりました。
そのため、「起立性調節障害」という言葉を初めて聞いた時には、ほっとしたことを覚えています。中学時代の2~3年間の出来事が、成人後まで影響を及ぼすのです。同じように悩んでいるお子さんやその親御さんには、この障害を知ってもらい、自宅でできるケアを覚えていただきたいと思っています。
現在、私はアロマテラピーサロンで不登校の子どもを持つ親御さんから相談を受け、お子さんへのアロマテラピーを提供しています。このブログでは、私の経験とアロマテラピーの知識を基に、起立性調節障害と不登校の問題に対するアロマテラピーの効果と具体的なケア方法をご紹介します。ぜひ、参考にしてください。
不登校は、子どもが継続的に学校に通えなくなる状態を指します。これは単なる怠けや甘えではなく、さまざまな要因が絡み合って起こる複雑な問題です。
主な原因としては、以下のようなものがあります。
不登校の原因は一つではなく、複数の要因が重なり合うことが多いため、個々の状況に応じた対応が必要です。
起立性調節障害(Orthostatic Dysregulation, OD)は、自律神経の働きがうまく調整できないことによって起こる症状です。
主に以下のような症状が見られます。
これらの症状により、学校に通うことが難しくなることが多いのです。
ODは思春期の子どもに多く見られますが、早期の対処と適切なケアが重要です。
最近の子供たちは、「だるい」という言葉をよく使いますね。デジタル社会において、自律神経の調整ができにくくなっています。いつも倦怠感があるというのは本当なのです。
私自身もずっとだるさを抱えて10代を過ごしていましたので、お子様の「だるっ!」という言葉はよくわかります。
不登校の原因の一つとして、起立性調節障害は重要な要素となります。
ODによって朝起きることが難しくなると、学校に遅刻したり欠席したりすることが増えます。これが続くと、学校生活に対する不安やストレスが増し、不登校の状態に陥ることがあります。
特にいじめがあったわけでもなく、お友達と喧嘩したようでもない場合、起立性調節障害を疑うのが正解でしょう。
また、親御さんは、お子さんの体のストレスも理解してあげることが大切です。
ある小学校1年生の子どもが、1学期の途中から学校に行けなくなりました。その子はクラスで一番背が低く、小柄でした。私はすぐにピンときました。ランドセルが重すぎるのではないかと。1年生には重すぎるランドセルを背負っての登下校は、特に小柄な子どもには大変な負担です。体の疲労が起立性調節障害を引き起こすこともあるのです。
実際のアロマテラピーケアの内容は後ほど詳細を書きます。
不登校や起立性調節障害の子どもたちに対する理解とサポートが不可欠です。
親や教師が子どもの状態を正しく理解し、適切な対応をすることで、子どもたちの心身の健康を守り、学校生活への復帰をサポートすることができます。
絶対に、「さぼっている」「怠けている」と言ってはいけません。
次のセクションでは、アロマテラピーがどのように起立性調節障害に効果を発揮し、不登校の子どもたちをサポートするかについて詳しく見ていきます。
まずは、アロマテラピーとは何か?を見ていきましょう。基本から始めます。
アロマテラピーは、植物から抽出されたエッセンシャルオイル(精油)を使用して、心身の健康を促進する自然療法です。この療法は、ストレスの軽減、リラクゼーションの促進、痛みの緩和など、さまざまな健康上の利点があるとされています。
アロマテラピーの歴史は古代文明にまで遡り、エジプトやギリシャ、ローマなどで医療や宗教儀式に使用されてきました。現代のアロマテラピーは、フランスの化学者ルネ・モーリス・ガットフォセによって1930年代に広められました。ガットフォセは、火傷の治療にラベンダーオイルを使用した際、その治癒効果を発見しました。
アロマテラピーの原理は、エッセンシャルオイルが持つ化学成分が嗅覚や皮膚を通じて体内に入り、神経系や免疫系に働きかけることで効果を発揮します。
エッセンシャルオイルの香りは、脳の嗅覚系に直接影響を与え、感情や記憶、ストレス反応を調整する働きがあります。
特に、アロマテラピーが嗅覚を通じてセロトニンやアドレナリンといった神経物質の分泌に影響を与える点は、不登校のケアにおいて特筆すべきポイントです。
アロマテラピーには、以下のような効果が期待されます。
これらの効果により、自律神経が安定します。
エッセンシャルオイルは非常に濃縮された植物成分であり、安全に使用するためには適切な方法を守る必要があります。
アロマテラピーの使用方法はさまざまですが、以下が一般的です。
アロマテラピーは、きちんとした知識を学ぶ必要があります。
アロマスクールで学びましょう。
アロマテラピーは、不登校や起立性調節障害に悩む子どもたちにとっても効果的なサポート方法です。
次のセクションでは、具体的なエッセンシャルオイルとその使用方法について詳しく見ていきましょう。
アロマテラピーは、その香りを通じて脳に直接働きかけ、心理的な健康にポジティブな影響を与えることが知られています。特に、以下の点で不登校や起立性調節障害に対して効果を発揮します。
ラベンダーやカモミールなどのエッセンシャルオイルは、リラックス効果があり、ストレスや不安を軽減します。これにより、学校への不安や抵抗感が和らぎ、登校がスムーズになる可能性があります。
柑橘系のオイル(例:オレンジやベルガモット)は、気分を明るくし、ポジティブな気持ちを促進します。不登校の背景には気分の落ち込みや無気力感が関わっていることがあり、これを軽減する助けになります。
アロマテラピーは、身体的な健康にも多大な効果をもたらします。
ラベンダーやベルガモットのオイルは、リラクゼーションを促進し、自然な眠りをサポートします。良質な睡眠は、体の疲労回復や精神的なリフレッシュにつながり、学校生活における集中力や学習能力を向上させる役割を果たします。
ティートリーやユーカリのオイルは抗菌作用があり、免疫力を高める助けとなります。これにより、体調管理がしやすくなり、体の不調による登校の妨げを軽減する可能性があります。
セロトニンなどのリラックスホルモンとアドレナリンなどのやる気ホルモンの分泌を促す精油を夜と日中に使い分けることで、自律神経が強化されます。また、ローズマリーなどの血圧をあげる精油を使うことで、気圧による低血圧の影響を防ぐことができます。
アロママッサージにより、疲労物質を素早く排出させることができるので、倦怠感を解消できます。
Aちゃんは小柄で頭の良い小学校1年生の女の子でした。1学期の途中から、学校へ行く時間になると頑なに登校を拒むようになり、共働きのご両親は困り果てていました。Aちゃんのお母さんは、私のサロンに通っており、Aちゃんの問題についても相談を受けました。
Aちゃんは時々お母さんと一緒にサロンに来ていたので、私はAちゃんをよく知っていました。お母さんは忙しい中でもAちゃんの話をよく聴いてあげるタイプの方で、自分に何か至らない点があるのではないかと深く悩んでいました。Aちゃんは体が小さく、とても真面目な性格でした。
私はAちゃんの状況を聞いた上で、体に溜まった疲労物質を取り除き、筋肉を柔軟にするための精油を使用してアロママッサージを行いました。Aちゃんは真面目な性格から心身共に緊張が強く、筋肉もこわばっていました。
また、周囲の「気」を他の子どもよりも敏感に感じ取るタイプでした。
マッサージ中、Aちゃんはくすぐったがりで、終始笑っていました。これは体がリラックスし、緊張がほぐれている証拠でした。
Aちゃんがよく使用した精油は、
ペパーミント、オレンジ、ラベンダーです。
その後、Aちゃんは2学期から無事に学校へ通えるようになりました。現在は3年生になり、体も成長し、ランドセルを背負っても問題なくなり、楽しい学校生活を送っています。
アロマテラピーを通じて、Aちゃんの心身の緊張を解きほぐし、学校生活への不安を軽減することができました。
不登校の問題となると、すぐに精神的なことだけを原因にしてしまいますが、体の問題も大きいものです。
Aちゃんは、朝になかなか起きられないこともあり、自律神経が弱かったことに加えて、小柄な体なので、ランドセルを背負うのがとてもしんどかったのです。
Aちゃんのお母さんがAちゃんの話をよく聴き、問題に真摯に向き合っていたことが、成功の大きな要因となりました。学校でカウンセリングも受けたようですが、クローズアップされるほどの問題点はありませんでした。
適切な精油を使ったアロママッサージが、Aちゃんの身体の緊張を解きほぐし、心理的なストレスを軽減しました。
この成功例は、不登校や起立性調節障害に悩む他の子どもたちやその家族にとっても、希望と実践的な解決策を提供するものです。アロマテラピーが、子どもの心身の健康にどのように寄与できるかを示す良い例となりました。
Bちゃんは小学5年生の女の子で、勉強熱心で真面目な性格でした。
彼女は学校の成績も良く、クラスのリーダー的存在でしたが、5年生の中頃から朝起きることが難しくなり、学校に行けない日が増えていきました。Bちゃんの両親はこの状況に心を痛め、解決策を模索していました。
Bちゃんの両親は共に働いており、特に母親は仕事と家庭の両立に追われていました。Bちゃんは体調不良の原因がわからず、自分を責めることが多くなりました。
Bちゃんのお母さんは友人の紹介で私のサロンを訪れ、Bちゃんの状況について相談を受けました。Bちゃんは当初、サロンに来ることを躊躇していましたが、母親と一緒に訪れるうちに徐々にリラックスするようになりました。
私はBちゃんに、血行を促進しリラックス効果のある精油を使用したアロママッサージを提案しました。特に、ラベンダーとローズマリーの精油を使用し、体の緊張を解きほぐし、心の安定を図ることを目指しました。
また、Bちゃんには自宅で簡単にできるアロママッサージの仕方を教えました。女の子は、アロマにとても興味があるので、マッサージオイルを一緒に作って見たところ、自分で作れることに驚き、とても喜んでくれました。
Bちゃんは初めてのアロママッサージを受けた後、体が軽くなったと感じ、次第にサロンに通うことを楽しみにするようになりました。月に2回のアロママッサージと自宅でのセルフマッサージを続けることで、朝の目覚めがスムーズになり、学校に行ける日が増えていきました。
数ヶ月後、Bちゃんは完全に学校に復帰し、以前のようにクラスメイトとの交流も楽しめるようになりました。今は中学受験に張り切っています。
この事例も、不登校や起立性調節障害に悩む他の子どもたちやその家族にとって、希望と実践的な解決策を提供するものです。アロマテラピーが、子どもの心身の健康にどのように寄与できるかを示す良い例となりました。
アロマテラピーは、心の問題、体の問題、そして女の子の生理の問題など、さまざまな側面からケアをすることができます。
プロのアロマセラピストは、お子さんの不調の原因を見極め、心と体の声を読み解きます。
学校に行けない場合、心の問題だけに焦点を当てすぎると、本当の原因を見落としてしまうことがあります。
お子さんの話をしっかりと聴き、その情報をもとに、最適なアロマテラピーのレシピを組み立てます。
お母さんとして、どのようにお子さんをサポートすべきか悩むことも多いでしょう。
場合によっては、お子さんとセラピストの関係を築くために、お母さんには別室でお待ちいただくこともあります。お子さんの心と体が健康に向かうために、一緒に最適な方法を見つけていきましょう。
あなたとお子さんが、安心して毎日を過ごせるように、アロマテラピーを通じて全力でサポートいたします。どんな些細なことでも、お気軽にご相談ください。
当サロンでは、まずはお母さんの心身をほぐすことから始めます。お子様への心配やどうしようもない状況からの脱却の第一歩はここからです。
お子さまの笑顔を取り戻したい、そう願っていませんか?アロマの持つ癒やしの力を、ぜひ一度体験してみませんか。1DAYレッスンもご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
≫不登校支援のためのアロマアプローチ
~この記事を書いた人~
白鳥志津子
アロマテラピー専門家、自然療法家、リフレクソロジスト、カウンセラー、睡眠アドバイザー、不登校セラピスト
1998年に自身のアロマテラピーサロンラシエスタを開業し、翌年アロマテラピーの専門家を育てるアロマテラピースクールを開校。
多くのアロマセラピストを育てるとともに、第一線でクライアントのセラピーにあたる。
ストレスマネジメントを提唱し、アロマテラピーにとどまらず、食事や睡眠、運動の重要性を説いています。
ブログでは、実践的なストレス解消法やリラクゼーションテクニックに加えて、健康的な食事のアイデアや睡眠の改善方法、効果的な運動プログラムについても積極的に情報発信しています。
幅広い視点からのアプローチで、読者の心と体の健康をサポートするための具体的なアドバイスやヒントを提供しています。
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